花が咲かない椿作品紹介離島藍華~リトウアイカ



 
 
 表紙・挿絵イラスト:紗蔵蒼
一目惚れした「彼」は女の子だった!?

大企業ミラビリス社のリモートワーカーとして勤務する松島可憐。
電車の中で見かけて一目惚れした青年に意を決して告白するが、羽柴藍という女の子だったことが分かりがく然とする。
その後上司の梁島課長の命令で北欧の無人島「シルトクレーテ島」開発プロジェクトの責任者として現地にわたり、一緒について来た藍とともに一年間のサバイバル生活を送る羽目に。

「今日から君のオフィスはこの島だ」
迫りくる大自然の脅威との攻防戦、個性豊かな他のプロジェクトメンバー達との衝突と交流、男装の麗人・藍との友達以上な関係の行方は……。

◇発売日:2016年9月1日
◇小説(電子書籍)
◆ジャンル:冒険


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◇松島 可憐(24) Matsushima Karen
主人公。ミラビリス社勤務三年目。人事異動によりリモートワーク部門に配属、
同社が注力する無人島開発プロジェクトの責任者を拝命する。落ち着いた優しい女の子。
シルトクレーテ島ではリモートワーカーらしく、限られた環境下でも通信手段を駆使して
本社にプロジェクトの進捗状況を逐一報告(そうしないと梁島課長に怒られる)。

◇羽柴 藍(24) Hashiba Ai 
ボーイッシュすぎる女の子。なぜか男装している。聖マグノリア学園大学大学院に在籍していたが、
ひょんなきっかけで可憐と知り合い彼女が担当するこのプロジェクトに潜り込む。
島ではみんなの食事に必要な獲物を調達してくる狩人として活躍。
男前かつ意味深な言動は同性と分かっていても時に可憐をくらりとさせる。

◇平塚 雷鳥(27) Hiratsuka Raicyo
インゼルという人気アマチュアバンドのリーダー兼ギタリスト。
ある目的を果たすためシルトクレーテ島開発プロジェクトに参加。
こんな名前だけど実物はぶっきらぼうでごつい男子。
近代日本の女流作家&運動家に同名の人がいた史実をかたくなに否定する。

◇南方 大智(23) Minakata Daichi
インゼルのドラマー。本プロジェクトに参加した動機も含めて基本行動方針は雷鳥に追従。
明るく人当たりのよい男の子。
並々ならぬ電気への思いから電気技師+雑用係+ムードメーカーとして開拓民の生活レベル向上に尽力する。

◇宇佐美 海斗(16) Usami Kaito
インゼルの若き天才ベーシスト。楽器とある物は何があっても手放さない。
訳あって学校には行けていなかったらしい。
大人しくて従順な子だと思っていたらある日……

◇木田 英(35) Kida Hanabusa
自称アドベンチャーライター。現代『漂流記』執筆のネタになると本プロジェクトに参加。
島ではリーダーとして、住居・インフラ整備および植物・キノコ・果実類の識別係として多方面で活躍。
唯一藍を女の子扱いする人。
過去に実在したある才知豊かな超モテ貴公子(平安時代の)に激似という噂。

◇エルフリーデ・ベッカー(40) Elfriede Becker
麻布の人気ベッカライ「ユーバーモルゲン」の店主。
在日歴十五年につき日本語堪能、頼もしく自由奔放なドイツ人女性。
リフレッシュと休養も兼ねてプロジェクトに参加したのだとか。
島では母親的存在。パン屋経営経験を生かし、調理係として開拓民達の胃袋を満たす。







◆「リモートワーカー」とは?
舞台は今より少しだけ未来。「リモートワーク」という働き方がごく当然になった世界です。
いわゆる在宅勤務を指す言葉ですが、必ずしも自宅に限らず、
リモートワーカーは自分にとって都合のよい場所をオフィスとみなして受け持ちのお仕事に励みます。
この物語の可憐のようにそのオフィスが北欧の離島になることだってある……かもしれません。

◆他作との関連
定番(?)の既刊作とのクロスオーバーが今回もございます。
ストーリーの本筋とは直接関連していませんが、『テルミネ・ターミナ』シリーズ()を読了していると
この物語がより深くお楽しみいただけるかもしれません。







【離島藍華 目次】
※リンクを貼っている章は試し読みできます。

0 離島探し
一 木曜日の決意
二 地図にない島
三 漂流系開拓民
四 実地調査
五 笹舟
六 染まらない藍の島
七 離島オフィス
八 歌が聞こえる
九 花時計との再会
十 難破船紀行
十一 速報・霊廟前基地局より
十二 ロミオの涙
十三 ダイヤモンド鉱山をかけて
十四 遙かなる大陸
十五 離島藍華


「無人島に漂流するなんて物語の中だけの話と思うでしょ。だけどそうじゃない。たとえ現代の大都会でも、オフィスにいても自分の居場所を失ってしまえば同じ。人は時として、どこかの『島』に漂流するのかなって……」


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