＃３　藤崎先生ファンクラブ 公式ガイド（仮）

　前に座っている女子二人が、藤崎先生の方を見て嬉しそうにコソコソ話しているのが見える。すごく若いわけではないけれど、背が高く髪型も着こなしも今風な感じの人。ゆるくウェーブのかかった茶色い髪、整えられた細い眉、凛とした目つき、すっと通った鼻筋。確かに女子にもてはやされそうなルックスではある。個人的には、やけに色素の薄い人だなっていうのが第一印象だけど。色は白いし目の色もすごく茶色いし――透き通るような感じというか。名は体を表すってやつ？
（『ミリオン・クレイン　染谷千鶴の果てしなく続く物語』より）

千鶴のクラス担任、藤崎透先生に関して。
　公開作品上は今回が初めての登場になりますが、＃１でも書いた通りこの物語が生まれる前から別の物語上で存在していて、著者（私）とは長い付き合いになる人です。
　ミリオン・クレインの中のとある登場人物曰く「昔はチャラチャラしていた」とのことですが、今はだいぶ落ち着いて学校の先生らしくなっているようです。

花笠香菜の作品世界上、重要なキャラクターの一人です。
　一見悠々自適な独身貴族（？）ですが、実は寂しがりやで、ちょっとした心の傷を抱えていて、そして音楽が大好きで……という点で千鶴と共通しています。物語が進むにつれて、二人は互いに大きく影響を与えあうことになります。
　個人的に自分の作り出したキャラクターの中では一、二を争って好きな人物でもあるので、今後の新しい作品にも何度か出演する可能性大です。これからも末永く付き合っていきたいと考えています。

「高音も裏声も得意教科なんだ」・・・どうでもいい（本当にどうでもいい）プチ情報
　　Bon Joviの曲が好きだと話す千鶴に対して、藤崎先生が「渋いな」と笑う場面がありますが、実は先生も昔の歌が大好き。前の高校で担任をしていたクラスの子達とカラオケに行った時、「You are the only」（十八番）を熱唱して女子にドン引きされたこともありました。

「先生の物語、感動した。涙出ちゃったよ」
「本邦初公開だ」
　藤崎先生は恥ずかしそうに微笑んだ。
　※物語からの引用です。上記の痛いカラオケ話に関する会話ではありませんw

（2013/05/06）

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