テルミネ・ターミナ制作室 ―これが結構大変だったのよ

表紙イラストについて

プロのイラストレーターさんに作成して頂きました。
「表紙のイラストがいいですね」と（作品本体の感想以上に）よく言われることが多いですが、こちらのイラストはもちろんプロのイラストレーターさんに製作して頂いたものです。
　今回の私の場合、依頼の仕方には二通りあり、著者の希望に沿って描いてもらう方法と、イラストレーターさんに本文の原稿を読んで頂き、そのイメージを表現する方法のどちらかを選ぶことができました。前者の方法か、もしくは全くお任せかのどちらかとばかり思っていたので、後者のようにわざわざ自分の作品を読んでもらうこともできると聞いて驚きました。他人が読んだ自分の作品のビジュアルイメージってどんな感じなのか、すごく見てみたいと思いましたね。

著者の脳内イメージや希望（妄想？）が色濃く反映されています。
　ただ、結局選んだのは前者の自分の希望をそのままイラストにしてもらう方法でした。後者は読み込みに時間がかかるため納期も遅くなるということでしたし、何よりわざわざ読んでもらってデザインして頂いたものが、もしもイメージと全然違っていたら修正もお願いしづらいなと思ったので……。
　こういう感じの人がこういう格好をしているようにしたい、というある程度はっきりりとした希望もあったこともあり、各キャラクターの髪型や服装、顔つき等々、細かく注文をつけて製作して頂いたものが今回の表紙イラストです。



　特に主人公の梓紗（中央の女の子）が、物語を書きながら自分の中で思い描いていたイメージそのものだったので個人的にも大変気に入りました。着ているワンピースもかわいいですよね。クロウタドリも想像以上にかわいらしくて嬉しくなったし（笑）
　礼二くんと名和さん（後方の男の子二人）はちょっと違うかなという印象でしたが、逆にこの方がいいかもとも感じたのでそのまま採用しました。細部に本文中の描写と異なるところがあったので、そこだけ修正してもらっています。梓紗の持っている赤いスーツケースも本文ではイラストのようなトランク型のものではなく、普通の旅行に行くときに持ち歩くような伸縮するハンドルと車輪のついた縦型のキャリーケースなのですが、こっちの方が見映えがいいし、表紙全体の雰囲気にも合っているのであえてそのままにしました。まぁ、表紙はあくまでイメージなので、細かいところまでつき合わせる必要もないかと。

おかげさまで、物語の雰囲気にぴったりな表紙になりました。
　そんなこんなで、物語に忠実なところもあれば食い違うところもあるものの、全体としては本体の作品の雰囲気によく合った表紙になっていると思います。肝心の本文がこの表紙に負けてしまっていないことを切に願っています。
　ちなみに、以下がその表紙イラストの作成を依頼する際に自分が送付したメモです。人物の容姿や服装、立ち位置など、ごちゃごちゃと分かりにくく書かれています。
　暇で暇で仕方がないという方はご覧下さい。
　⇒表紙イラスト製作依頼メモ(pdf)

　皆様はこの（非常に分かりにくい）メモを読んで、どんな表紙が思い浮かんできますか？

（2012/08/26）

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