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テルミネ・ターミナ調理室 ―なかなか、美味しそうじゃない。

#1 ルイボスティー

「キャラメルのフレーバーティー? 独特の風味があって美味しい。お菓子によく合いそう」
 干し草を思わせる香ばしさのあるお茶だった。
「ルイボスティー。南アフリカのケープ地方産のお茶。カフェインレスだから、夜飲んでも眠れなくなることはない」
 彼は梓紗の斜め向かいの椅子に座り、ブラックでルイボスティーを飲んでいる。

(『テルミネ・ターミナ』p51-52)


ルイボスティーとは?
「ルイボス」は、南アフリカ共和国のケープタウンという都市の北部にある山脈一帯に自生するマメ科の植物です。落葉するときに赤褐色になることから、現地の言葉で「赤い茂み(=rooibos)」を意味しているとのこと。このルイボスの葉を乾燥させて作ったのがルイボスティーです。

どんなお茶?
 物語の中で礼二が梓紗に説明するとおり、紅茶や緑茶と違ってカフェインレスのお茶です。ミネラルバランスにすぐれ、抗酸化作用があることからアンチエイジングにも効果があると言われています。
 茶葉にはほのかに甘みがあり、味としては紅茶に近いと思います。物語の中では「干し草を思わせる香ばしさのあるお茶」と書いていますが、それほど強いクセはありません。現地のケープ地方の人達も梓紗のようにミルクティーにして飲むことが多いそうです。
 ルピシア(お茶の専門店)などで茶葉やティーパックを買うことができるので、興味があればのぞいてみて下さい。

物語の中の位置づけ
 なぜこのお茶を登場させたかというと、特に深い理由はないのですが、「ルイボスティー」という独特の響きがなんとなく好きだったので主人公達に飲ませてみました。
 実は、梓紗がルイボスティーを飲ませてもらう場面はこのページだけでなく、他にもう一つあります。本人は紅茶だと思っていたようですが……物語を最後まで読んだ方なら推測できるかもしれませんね。さて、どこでしょう?

(2012/11/24)


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