花が咲かない椿 作品紹介 ホワイト・リリィ ~a prelude to Someya Chiduru~> 作品概要



作品概要
主な登場人物この作品について本文イメージ



 
 
 
(C)表紙・挿絵イラスト:秋野由布子
 2000年代初め、インターネットが普及して間もない頃のこと。
由莉は初恋の人・藤崎直登の行方を探すため、ネット上で「リリィズ・バー」というバーを開く。バーに見立てたチャットルームを訪れる様々なお客さんとの会話を通じて彼を知る人がいないか尋ねて回るという、当時としては最先端(?)の方法だった。

 手掛かりは、直登が大事にしていた特徴的なギターのみ。
20年前に彼と交わしたある約束を果たしたいという思いから、わずかな可能性にかけて毎晩ディスプレイに向かう"リリィ"ことマスターの由莉。リリィズ・バーの中で知り合い、「バーテンダー」として協力してもらうことになった"ヤノ"こと染谷紀明と共にオンラインの世界を、時には現実世界をかけめぐる。そして……

「なんて残酷な結末なの」
 由莉の初恋の人探しは思わぬ方向へ。

◇発売日:2013年9月10日
◇小説(電子書籍)
◆ジャンル:恋愛

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◇宮野 由莉(リリィ) Miyano Yuri, Lily
  日中はごく普通の29歳のOL、夜はネット上のバー「リリィズ・バー」のマスター。
  ピアノを弾くことが大好きで、かつてはピアニストになることを夢見ていた。
  大人しく内向的な性格。実を言うとお酒はそれほど強くない。

 
◇染谷 紀明(ヤノ) Someya Noriaki, Ya-No
  日中は下っ端SE、夜はリリィズ・バーの名バーテンダー(本人談)。由莉と同い年。
  昼間の職業柄、パソコンやネット関係にはかなり詳しい。
  チャットの雰囲気からすると、明るくお調子者な男の子のよう。

 
◇藤崎 直登 Fujisaki Naoto
  由莉の初恋の人。昔、由莉の実家の近所に住んでいた年上のお兄さん。
  ギターが上手で、由莉にもよく弾いて聴かせてあげていた。
  ある時急に引っ越して行ってしまい、連絡も取れないまま20年の月日が流れた。

 
◇川原 沙奈江 Kawahara Sanae
  由莉の2歳年下の妹。既婚。
  姉とは対照的に元気で社交的な性格。

 
♪リリィズ・バー Lily's Bar
  由莉がマスターとなって運営するネット上のバー。チャットルームをバーの店内に見立てている。
  もちろん注文したカクテルを実際に受け渡すことはできないわけではあるけれど、
  そのあたりはマスターの遊び心とお客さんの協力的な姿勢に委ねられている。
 





  サブタイトルからもお分かりかと思いますが、この作品は前作『ミリオン・クレイン 染谷千鶴の果てしなく続く物語』のスピンオフ小説です。実はこちらの方が先に書いていたお話で、物語の時系列としてもホワイト・リリィ→ミリオン・クレインという流れになるので、正確に言うとミリオン・クレインがホワイト・リリィのスピンオフになるのですが。

 私が初めて書いた小説でもあり、花笠香菜の作品世界の起点ともなる物語です。ストーリーや構成に未熟なところも多々あるかもしれませんが、ミリオン・クレインとはまた違った雰囲気や、若かりし日のあの人やこの人の姿などを楽しんで頂ければ嬉しいです。

 もちろん、ミリオン・クレインを読んだことのない方でも十分理解できる内容になっています(完全に独立したストーリーです)。本来の順番のとおり、ホワイト・リリィを読んでからミリオン・クレインを読んでみるのも面白いかもしれません。あとは間にテルミネ・ターミナ(電子書籍版推奨)を挟むというマニアックな読み方(?)もあります。
ひょっとしたら意外なところでつながっていたりして。





  作品の冒頭ページをご紹介します。
   >>#1 初恋の人



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